羽田で一日

2014/09/18

日記

品川駅で京急に乗り換える。
そういえば、京急に一人で乗るのは初めてだなあと思いながら、これもまた初めての“羽田空港”行きに興奮する。
学生時代の友人が九州から上京するので会おうと言ってくれたので、羽田空港で待ち合わせることにした。何処かへ一緒に行くことが目的ではなくて会って久し振りにアレコレ話をしたいという事だし、飛行機が着くのも12時半過ぎであることも鑑みて、じゃあ迎えに行くから空港の中で食事でもしながら話をしようということになった。
ついでに到着ロビーというのをウロウロと見学しつつ、着陸を待つ。
飛行機は学校行事での国内一往復しか乗った事がないので、羽田空港へ来るのも2度目だ。
しかし、ちょっとの間に何本もの到着があって、ビックリした。そりゃ着陸に時間がかかるというのもよく解る。

ほぼ定刻通りに到着した友人は、それなりに大きなバッグを抱えて出てきたので、空港で会うことにしたのは良かったかもなあと少しホッとする。
二人の子供の母になった友人は、ボーイッシュな感じを受けた大学時代よりも断然大人の女性らしくなっていた。
友人とは短大での2年間を同じクラスで過ごした。いつでも一緒にいる友人という程ではなかったが、聴く音楽の話が合ったり、同じ事柄に興味を持ったりしたことでよく話をした。卒業後数年経って家族で九州へ引っ越すことになり、引越前に大学時代の友人らで集まった以来会っていない。
20余年ぶりということになる。

チョイと昼食というにはお高いが、ゆっくり話ができそうなので有名なレストランに入ってランチセットを頼んだ。窓の外には滑走路が眺められる。
何を話そうか、何から話そうかという余計な段取りは必要なくて、不思議と言葉が溢れてくる。
今の生活、お互いの連れ合いのこと、子供のこと、今の趣味のこと、大学時代の思い出や当時思っていたけれど言わなかったこと等々……話題は尽きることがないし、遠慮なく言葉を交わせる。
結局、昼食だけでは20年という時間を話し尽くすことが出来ず、安めのレストラン(ここも滑走路が目の前にある)に場所を移して話の続き。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
時折お互いの都合を確認しつつ、昼食→喫茶→夕食を羽田空港で過ごしてしまった。
それだけ時間があったのなら何処かへ遊びに行きつつ話をするという手もあったのだろうけれど、一番したいことは顔を見合わせて積もる話をしたいのだからこれが一番なのだろうと思う。
ツボるポイントは変わっていないなあとか、笑い方も変わっていないなあとか、でもやっぱり“お母さん”になると違うなあと感心したり、何より20年の時間を感じずに話ができるって不思議なものだと嬉しくなったりしたのだった。
今回は、今年の年賀状に私と家人が揃って写る写真を載せたのだが“それが嬉しかった”とのことで彼女が連絡をくれたことから始まった。ほぼ年賀状を行き来するだけの関係になっていた友人と会えるきっかけになるとは、たまには写真も載せてみるものだ。そういえば、夫婦揃った写真なんて身内とごく親しい友人くらいにしか見せたことはなかったなぁ。


長い時間空港にいて滑走路の見える所に陣取ってのんびりしていたのだけれど、今日は食事も飛行機も写真を撮ってこなかった。
そのうち、家人と一緒に飛行機を見に行こうかな。