大徳寺展の開催されている東京国立博物館平成館を後にして同本館へ移動した。
本館では東京国立博物館所蔵の国宝の刀が3振り展示されている。どれも1度は観ているけれど、綺麗なものは何度観たって楽しい。
[国宝 太刀 三条宗近(名物 三日月宗近) 銘 三条]平安時代・12世紀
天下五剣の1つ。全体はシンプルな印象だけれど、黒光りする美しい刀。
三日月模様は直に見る方がやっぱり判りやすいな。黒光りする刀身と賑々しい刃文のコントラストがいい。重くて強そう。
東京国立博物館には同じ長光の国宝太刀“大般若長光”もあって、それに劣らないと思うのだけれど、シロートの眼だからなあ。
茎に吉光の銘が入っている。通称を藤四郎とされる吉光のこの短刀は、当時としてはきわめて厚みのあるものだったので厚藤四郎という名前がある。
小さいけどドッシリ感。
[重要文化財 直刀(号 水龍剣) 無銘]奈良時代・8世紀
日本の刀剣は12世紀まで反りのない形が基本だったと説明にある。
明治時代に金工家の加納夏雄が水と龍をモチーフとした刀装を制作し、その意匠から水龍剣と呼ばれるようになったとのこと。
その刀装は今回展示されていないのだが、それこそ是非見せていただきたかったなあ。
[重要文化財 太刀 古青江貞次 銘 貞次]鎌倉時代・13世紀
備中国(岡山県西部)青江派の初期を代表する刀工。
平安時代末期(12世紀後半)以後、日本刀には反りが付き、刃のある部分に稜線のある形状が定着したと説明がある。
この太刀はそういう形が生まれて間もない頃のものだそうだ。
[重要文化財 太刀 備前一文字(号 今荒波)銘 一]鎌倉時代・13世紀
備前国(岡山県東南部)で栄えた一文字派の刀工によるもの。
荒波を思わせる躍動感のある刃文から呼ばれているらしい。
これもドッシリ重そう。
茎に一文字派の銘、一文字が入っている。
[太刀 奥州宝寿 銘 宝寿]鎌倉時代・13世紀
奥州平泉周辺(岩手県南西部)に平安時代から宝寿という名の刀工が知られていたとのこと。
太刀なので大きいが幾らか繊細な印象を覚えた。
茎に“寶寿”の文字が読み取れる。
[重要文化財 刀 大隅掾正弘(おおすみのじょうまさひろ)
銘 大隅掾正弘
慶長十一年三月吉日]江戸時代・慶長11年(1606)
堀川国広の高弟という書き方をされているが、弟子で甥ということらしい。
茎にそれなりに難しい漢字の長い銘を入れられているのを見ると、よくぞここまでとそんな所に感心してしまう凡人。
[重要文化財 刀 南紀重国 銘 於南紀重国造之]江戸時代・17世紀
紀州徳川家の祖・頼宣に従って和歌山に移住した刀工。それで南紀か。
実物を観た時に、“きれいな刀だな~”、という第一印象があった。[脇指 金房政次 銘 南都住金房兵衛尉政次
天正十八年八月吉日]
安土桃山時代・天正18年(1590)
これはもう、とにかく刃文が凄いと思って見入った。そして、まあよくぞここまで銘を入れたと思う。[重要文化財 短刀 小野繁慶 銘 繁慶]江戸時代・17世紀
繁慶は江戸幕府将軍の徳川家康・秀忠に仕えた鉄砲鍛冶で、後に刀工に転じたという異色の経歴の持ち主だそうだ。
短いということもあるが、全体に柔らかい印象がある。
“繁慶”という銘も小さい所に入れにくそうな文字だ。
刀の見方などもいまだに理解っていないし、ただただ『刀ってカッコいいし綺麗だな』というだけで観ているのだけれど、今回も沢山の刀を拝めて腹一杯だ。




























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