秋葉原に車を置いてこようと思ったのに、いつも駐めている駐車場が満車かつ空き待ち大量という状態だったので、急遽両国へ戻って国技館の側のコインパーキングに駐めた。料金は無茶苦茶高そうだが仕方あるまい。
友人の勤める高等専門学校のチームが地方大会で優勝して“高専ロボコン”の全国大会に出場するので、一昨年以来の観戦に両国国技館を訪れた。
正式名称は“アイデア対決・全国高等専門学校 ロボットコンテスト2014”である。
全国の高等専門学校57校の62キャンパスから各2チームずつで124チームが予選に出場し、全国8地区での地区予選から選抜された合計25チームによる全国大会。
今年の競技は“蕎麦の出前”。立派なセットは蕎麦屋の店先。
ところで、今回は残念なことに全席指定の座席が競技フィールドや大型モニタが見えにくい横方向だったので、チーム紹介は見えない、競技の状況もイマイチ見えにくいという場所で参ってしまった。
競技は赤と青の2チームの対戦型で、蕎麦の枚数の注文を受けてからロボットが障害を乗り越えて出前先へ蕎麦を届けるという流れ。3分間に多くの“せいろ”を届けた方が勝ち。
スタートの合図で、客側にいる競技者が注文の枚数を指示する。
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金沢高専 |
店主役が配達ロボットに指示された枚数を載せて、配達開始。
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和歌山高専 |
まずは生け垣風のスラロームゾーン。ここは狭くて、大きな配達ロボットは通り抜けにくく苦労していた。
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呉高専 | |
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木更津高専 | |
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石川高専 | |
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神戸市立高専 | |
ただ、全体にこういう大型のロボットはモチーフが可愛かったりして見ている側は楽しい。
次にデコボコ道を想定したと思われる角材ゾーン。
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苫小牧高専 | |
巨大せいろが小さなせいろを運んでいるという不思議な光景。
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高知高専 | |
角材の並びは等間隔ではないので単純に同じ歩幅で跨いで行くというわけにもいかず、躓いてせいろをぶちまけるとゾーンの最初からやり直すことになる。
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岐阜高専 | |
それから最後の難所、傾斜ゾーンではせいろのバランスをいかに取るかが問題になってくる。
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熊本高専(八代キャンパス) | |
この弓形のレールの上にせいろを載せる盆を置いてバランスを取る形は安定していた。
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奥:熊本高専(八代) 手前:小山高専 | |
かと思えば
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仙台高専(広瀬キャンパス) | |
せいろを囲む四方向からファンで風を送り、その風の力でせいろのバランスを保つという見ていてドキドキするようなシステムもある。
そして、坂を上れば下りもある。
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福島高専 | |
トドが“トド(届)ける”ってw
坂を下るといよいよ配達先のテーブルにせいろを置いてくるのだが、
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小山高専 | |
受取りのロボットは無しで自分で置いてくるタイプと
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岐阜高専 | |
受け取ってテーブルに載せる作業だけをするロボットがいるタイプとある。
競技としてはテーブルに無事に置くまでが一つの流れで、また来た道を帰り新たな注文を受けて配達に向かう。
若干スピードが遅くても確実に一度に多くのせいろを運ぶか、一度の量は少なくてもスピードが速ければ複数回配達に行けるので、3分間をどう使うかはチームの判断に任される。
その他、配達ロボットは凝った外見のものも多く、
人?だったり
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鹿児島高専 | |
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金沢高専 | |
埴輪だったり
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都立産技高専 | |
ダイオウグソクムシとかもう凄い
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大島商船高専 | |
大島商船高専は毎回木材でロボットを作ることにこだわりがあるとのこと。
鶴岡高専はイケメンが届けてくれるそうだが、配達中ずっと食べている。
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鶴岡高専 | |
しかもバージョン違いもあるとか。
出場しているロボットの殆どは操縦者がいて動いているのだけれど、鈴鹿高専は自律型ロボットを作ってきた。
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鈴鹿高専 | |
スタートしてから蕎麦を届けるまで(せいろを落とすなどの)問題が発生しなければ、人間は手を貸さない。
決勝は、旭川高専と熊本高専(八代キャンパス)の対決となった。
両チーム共に一回に運べる量も多く、またスピードも速い。
最後まで手に汗握る展開にはなったのだけれど、
優勝は熊本高専(八代キャンパス)。
単純に競技での強さだけではなく、アイデアやデザイン、技術などの総合力を兼ね備えたロボットに贈られる“ロボコン大賞”も受賞した。
このコンテストの模様は
12月29日(月)午後10時40分~午前0時にNHK総合で放送予定。
5月の連休以来訪れていなかった秋葉原は、もうクリスマスだった。