うつ病通院終了

2015/03/04

うつ

メンタルクリニック(心療内科)という名の精神科診療所へ初めて足を踏み入れたのは、“お薬手帳”によると2012年8月29日のことだ。
その年の春先から、とにかく体調の悪い日が多くなり、原因の分からない怠さ、市販の頭痛薬を飲んでも効かなくて一日中続く頭痛、しかもそれが何日も続く。めまい、吐き気、胃部の不快感、心臓をギューッと掴まれるような胸の痛み、そしてそれらが起こることによって不安で日々落ち込んでいく気持ち。
今思うと2011年の年末に胃カメラを入れるほどの症状が出ていたのに、実際に見て貰ったら全く何ともなくて“むしろキレイ”とまで言われたのも、既にうつ病の症状が出ていたのかもしれないと思う。
最初に普通の内科で診察を受けて貧血が見つかり鉄剤を処方され、連日の頭痛は偏頭痛であろうという診断で、実際に脳血管の収縮を抑える薬を飲むようになって嘘のように収まったが、その他の症状は治まらないままだった。更年期を含む各種血液検査も心電図もMRIもやった。最終的に内科の主治医が勧めてくれたのが“心療内科”だった。
カルテが揃っている方が何かと便利だろうと、何か検査や新たな診察を受けるときには元々アトピー性皮膚炎で通っている総合病院へ行っているのだが、そこの心療内科は数ヶ月先まで予約が埋まっているとのことで、提携しているメンタルクリニックに紹介状を書いてくれたのだ。幸い2週間後に予約を入れることができた。

近年開業したばかりのクリニックは建物自体もきれいだし、事務職も感じがよく、別の市にある精神科病院の分院として始めたのでそちらと兼任している医師は経験値が少なそうなこともなかった(この辺はネットで調べた)。
B4サイズの用紙に書かれた様々な体調や気持ちの状態などを尋ねる問診票に時間を掛けて記載する所から通院が始まった。
担当医は色白で可愛らしい女医で、色々なことを話しやすくて助かった。
「“自律神経失調症”なんて病気はなくて、精神科医にしてみたら“うつ”の一つなのよね。あれは“あなたは、うつ病です”と言うとビックリしてしまう患者の為に内科などで使う便利な言葉。」
と、バッサリ切り捨てるような所が、私にとっては信頼できる医師だと感じられた。
問診票と総合病院での検査結果や私が話した体調のことを併せた上で、いわゆる“うつ病”であろうとの判断で、その日から“サインバルタ”という抗うつ剤を最少量の20mg/日と“エチゾラム”という抗不安剤の1.5mg/日を処方された。
薬が身体に合うかどうかの判断の為に1ヶ月ほどは2週間おきの通院。それから月に1度の通院となった。
1ヶ月後に抗うつ剤は30mg/日に増量されたが改善が見られないので、その2ヶ月後に40mg/日に増量された。
途中で便秘が多々起こるようになって便秘改善薬を貰ったり、眠れなくて睡眠導入剤も貰ったりしたが、基本は抗うつ剤“サインバルタ”と抗不安剤“エチゾラム”の併用。

主治医は通院の度に、何か病気について、薬について、また生活について気になることはないか、自分自身で病気が良い方向に向かっているように感じるか、悪い方向に向かっているように感じるか、その他の体調はどうかということを急がせずにゆっくりと訊いてくれた。

気持ちの上がり下がりも大きくなっていたが、いわゆる“希死感”は出てこなかった。むしろ、体調が悪かったことで“死ぬのが怖い”という気持ちが出ていたのは良いのか悪いのか。
その後の人生がある程度楽しかったのだろう、死にたいという衝動は子供の頃に乗り越えてしまったせいか大人になってからは覚えがない。
それでも、好きなお笑い番組を見ても馬鹿笑いできなかったり(基本的にゲラゲラ笑うタイプ)、好きなアニメや漫画を見てもイマイチ気持ちが入っていかないということに気付いた時に
「ああ、やっぱり病気なのかなあ。」
と思ったりした。何もしたくないし、何も面白くない。ついでにお腹は空くけど美味しくない。

その後、体調も落ち着き、精神的にも安定してきたので薬の用量は増えることがなく、40mg/日を約1年続けた所で減薬に取りかかった。その頃には、抗不安剤は本当に不安感が強い時や精神的な落ち込みが酷い時だけ飲むようにということになり、ほとんど飲まなくなっていた。
その頃だろうか“最終的に薬を飲むのを止めたいかどうか”ということを訊かれた。
うつ病は、なかなか完全に薬を止められないケースも多いし、再発も多い。しかし、長期に投薬をしたケースでも減薬の結果、再発もせずに問題なく過ごせるケースも多くあるのだという。
薬を止めることが不安だという人には軽い薬を飲み続けていくことの方が、その人が心身共にラクに生活をしていける場合もあるので、そういう病気との付き合い方もあるのだそうだ。
「できれば、薬を飲まないで生活していけるようになりたいです。」
それなら、減薬→終了という風にやっていきましょう、という目標ができた。

30mg/日を2ヶ月間、その後30mg/日と20mg/日を毎日交互に1ヶ月。20mg/日を2ヶ月、それから20mg/日を1日おきという減薬をした所で微妙に体調が悪くなって毎日飲むように戻し、その後、また20mg/日を1日おき、その後3日に1回という風に減らして行って、今日に至る。
「今日でひとまず終了にしましょう。」
“念の為”の軽いうつの薬は数日分出されたが、必要に思うことがなければ全く飲む必要はないとのこと。そして、2週間程度経って特に何もなければ、もうそのまま来なくて良いですとのことだった。

サインバルタという薬の副作用と思しきもので参ったのは、滝のような汗と便が臭いことだった。例によって巨大掲示板で同じ薬を飲んでいる人の話を読んだけれど、汗を多くかくことと便が臭いのは結構例が出ていた。いや、ホントに普段と違うレベルの悪臭だった。その内慣れたけどw
減薬の時に“離脱症状”というのが出やすいそうなのだが、私は減薬の仕方が緩やかだったからなのか体質のせいなのか、それらしいものは感じられなかったのも助かった。
精神科に通っていた約2年半を雑然とまとめてみたけれど、今思うと“うつ病日記”でも書いておけば良かったと思う。だがしかし、悪い時にはそんなこと思いつかないんだよね。
うつは再発する人も多いらしいと聞くし、主治医も“初めてだから薬も終了で良いのだけれど、2回目以降はなかなか薬を止められないから”というような事を言っていた。できればこの先再発もなく、面白おかしく生きていけることを願う。


《蛇足 8/4》
検索で読みに来てくださる方がいらっしゃるようなので、その後の報告。
通院終了から5ヶ月が経ったが、今の所特に問題なく生活をしている。元々楽しい事や面白い事は好きだが基本的にマイナス思考の人間なので、たまには些細なことで酷く落ち込むこともあるし、特に何があった訳でもないのに何にもしたくないと思う日もある。
ただ、バリバリ働いていたり、しっかり子供を成人になるまで育て上げたような学生時代からの友人らにそんな話をすると、そういう人でも、色々投げ出したくなるほど落ち込むことや一日中やる気がなくてボーッとしてしまうことなんてのは“たまには私だってあるよ”と。それが何日も、何週間も続くようなら心配しなければならないだけなのだ。
うつの治療薬を飲んでいる時は薬で気持ちを上げて貰っていたからなのか、しばらく酷く落ち込むことがなく過ごしてきてしまったのだが、言われてみればそうだなあと思える現在。
食べ物は美味しいし、好きなことは楽しいし、気を付けていることといえば“精神的に無理をしないように”していることだろうか。昔から“○○しなくちゃいけない”と思うタイプなので。
そうは言っても、長いことそうやって培ってきた思考や生き方は簡単に変えられないものなのだけれど。

《蛇足 2017年4月》
都合でブログサービスを変更した為に、検索で引っかかって読んでみようかと思う方に御不便をお掛けする模様。
そのついでと言っては何ですが、現在も病院に行った方が良いかと思われるような症状が出ることなく“ただのマイナス思考人間”程度で好きなことをやっていることを御報告します。
年齢的に更年期に差し掛かり多少の体調不良は出るものの、うつ病と診断された頃のような症状が出ることはありません。
私の場合は、精神科に通ったことも、うつの治療薬を飲んだことも良い結果に繋がったようです。


こんな雑然とした内容のものが、ほんの少しでもお役に立てれば幸いです。