豚肉のピカタ

料理は苦手なのである。
レシピ(普通の主婦には難しいというレベルではない)があって、材料調味料があって、その通りに作れと言われたら何とか作れるだろう。
ただ、料理をすることは楽しくないし、何といっても献立を考えるのが面倒なのだ。だから、これを作りなさいと毎日の献立表があったらそれが一番ラクなのになあ。
と、思うが、食べたくもない献立もあるか…
そんな訳で、毎日一人で食事なのをいいことに栄養の偏りがあまりない程度に適当に好きなものを食べているので、作れる料理のレパートリーも増えない。たまに作る物はPCに保存している自分用のレシピを見ないと調味料の分量も思い出せない(覚える気がないのだろう)。
少しは作れるようになろうと色々作ってみた時もあるが、一人分など作るよりも買った方が安い。
そんな食生活の中、過日実家へ行った時に母が作ってくれた“豚肉のピカタ”が美味しくて、教わった作り方も覚えやすかったので作ってみた。

母は薄切り肉の2枚の間にマスタードを挟んで焼いていたのだけれど、あまり薄い肉でもなかったので、1枚のままにした。
野菜が足りないかなーと思ったので、ピカタを焼いた残りの油でシメジを炒めた。
実家にいる時に、名前は知っていたが“初めてピカタを食べる”と友人にLINEを送ったら、ピカタを食べたことがなかったのかと言われるほどメジャーな食べ物だと知った次第。
材料や作り方を思えば美味しくないわけがないのだが、自分で作っても美味しく食べられた。でも、母が作った方がもっと美味しかった。
何が違うのか。マスタードが挟まっていないことではなくて“母が作った”ということなのだろうな。