古代メキシコ展

2023/06/22

芸術鑑賞

先週16日から、上野の東京国立博物館で“特別展 古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン”という展覧会が始まった。

夏休みになると、そういう時期じゃないと観られない人達で混むかもしれないので早目に観に行っておこうと思い立って出掛けてきた。

メキシコの文明というとマヤとかアステカくらいは名前を知っているし、マヤ文明の神殿の遺跡などの写真を見るとワクワクさせられるものがある。

とはいえ、こういうものに造詣が深いわけではない。カッコいいとか綺麗とか中二心をくすぐられるとかそういうレベル。

今回楽しかったのは、会場内の約140の展示物の写真撮影が許可されていることだった。

こういう彫刻の入った石板とかカッコいい。

“夜空の石板(アステカ文明)”

金星と星空、兵士などが描かれているのだそうだ。

 

躍動感の溢れる、幾らかコミカルにも見える像もある。

(ちょっと、「アイーン」感)

“球技をする人の土偶(マヤ文明)”


今回の展覧会のテオティワカンの象徴として使われている石彫

“死のディスク石彫(テオティワカン文明)”

ガイコツってだけでなく、舌を出しているというのが魅力的。


テオティワカンというのは大きな宗教都市だったそうで、“古代都市テオティワカン”として世界遺産にもなっている。

月のピラミッド、太陽のピラミッド、死者の大通りなどの名前は聞いたことがあったのだけれど、この文明のものだったのだな。

羽毛の蛇ピラミッド(ケツァルコアトル神殿) の装飾もイイ。

“羽毛の蛇神石彫(テオティワカン文明)”


“シパクトリ神の頭飾り石彫(テオティワカン文明)”


こんな感じに神殿の周りに飾られているというのが観られるのも判りやすい。

壁画なんかも写真で再現されているのだけれど、実際に残っているのが凄いことだと思う。

 

ちょっと愛嬌があった。

“鳥型土器(テオティワカン文明)”


“香炉(テオティワカン文明)”

テオティワカン文明に限らず香炉の展示が多く、多用されていたことが判る。

“香炉台(マヤ文明)”

マヤ文明といったらマヤ文字。象形文字なのだけれど、よく解読したなあというかよく文字だと思ったものだ。

“太陽の神殿の北の石板(マヤ文明)”

そして、今回のマヤ文明の象徴とされ、展示の目玉。

“赤の女王”の墓を再現した展示。

赤の女王と呼ばれるのは、真っ赤な辰砂に覆われて見つかったからなのだそうだ。辰砂(しんしゃ)というのは硫化水銀からなる鉱物で、水銀の精製や顔料、防腐剤などに使われたという。“賢者の石”と呼ばれるのもコレのことだとか。

ここだけ緊張感が漂うというか、ちょっと空気が変わったように感じる。

王妃(とされる)は、これらの装飾品を纏い、そして辰砂を纏って埋葬された。 


こういうものも、神秘的で美しい。

“モザイク円盤(マヤ文明)”

戦士が付けた飾りだそうだが、飾りとしては重そうな。

 

腹の上に皿があって、その上に神への捧げ物を載せたという石像。 

腹の上に供物載せるとか拷問か、或いは腹筋が鍛えられるな。

“チャクモール像(マヤ文明)”


色が明るくて可愛らしい印象。

万歳か威嚇しているようなポーズだが、王座を支えていたものだという。

“トゥーラのアトランティス像(トルテカ文明)”


今回の展覧会のアステカ文明の象徴とされた像は、想像よりも大きくて驚いた。

よくこれだけのものが残っていたものだ。

“鷲の戦士像(アステカ文明)”

 

石板好きなのではなくて、こういうものに書(描)かれたものが好きなだけだ。

 “トラルテクトリ神のレリーフ”


実に楽しく観てきた。何度でも観たい。もう一度くらい観たいが話題になって、もう混み出すか……

荷物になるので図録を買わなかったのは、非常に後悔している。

 

展覧会の後は恒例お楽しみの物販コーナー。

メキシコらしく。何やら全体が明るい色になっている。

展覧会グッズは色々悩んで、会場限定のガチャを

メキシコのプロレス“ルチャリブレ”の覆面のアクリルキーホルダー。

勢いで買ったが後悔はしていない。
それからアパレルブランドの“チチカカ”コラボの靴下。

色がいい。

それから、展覧会グッズではなくてメキシコ土産的なピアス。

やっぱり、メキシコといったら華やかなガイコツ。