羽化

2023/08/04

日記

《注意》虫のアップの写真があるので、苦手な方はご注意下さい。

(↑投稿一覧サムネイル用)

夜、23時頃に家人を車で駅まで迎えに行くために家を出た。

マンションのエントランスを出て歩き出し、ふと視界の端に入ったものが気になって足を止める。

通り過ぎた壁に何かがあった。或いは、いた。 

大したものではないのかもしれないし、見なければ良かったとなるのかもしれないが、やっぱり気になる!

え、セミ?

茶色いのは、どう見てもセミの抜け殻だ(生きた成虫以外は抜け殻しか知らない)。

いかん、遅くなる、と写真だけ撮って慌てて駐車場へ急ぐ。

実際に肉眼では上の写真ほどには明るく大きく見えてはいないので、撮った写真を駅で家人を待つ間に確認して、セミが羽化している真っ最中だということを知った。

昔、テレビでセミの羽化の早送り映像で、白い身体に付いた薄緑色のシワシワの羽根が少しずつ広がっていくのを観た。

だが、実際に自分の眼で観たことなどない。

車に乗り込んだ家人に、マンションに着いたらスゴいものが観られるよと興奮気味に話すと、家人は半ば呆れたように聞いていた。

先の写真から約30分が経過している。

短くシワシワだった羽根は色は変わらないが、すっかり伸びている。

全体の色が白いだけで、私が知っているセミらしい形に変化していた。

テレビで観た時には不思議だなぁ綺麗な色だなぁ、くらいにしか思わなかったのだけれど、実際に自分の眼で観ると、陳腐な表現しかできないが生命の神秘みたいなものを見せて貰った気がして、しばらく興奮が冷めなかった。

しかし何だ、こんな所でいいのか、キミは。