大覚寺展

2025/01/28

芸術鑑賞

先週から始まって、TVなどで取り上げられて(実際あるかどうかは不明)混み合う前にと思って、上野の東京国立博物館へ来た。

3月16日まで、京都・嵯峨にある大覚寺のお宝を見せて戴ける特別展が開催中だ。

京都は修学旅行も含めて何度も訪れているが、嵯峨・嵐山方面は足を踏み入れたことすらない。

名前は見知っていても大覚寺がどんな寺なのか、展覧会前に予習をするくらい存じ上げていなかった。

大覚寺は真言宗大覚寺派の本山で、元は平安時代に嵯峨天皇の離宮だったものを寺に改めたのだそうだ。来たる令和8年(2026年)に開創1150年を迎えるのに先立って、お宝を見せてくれるということなのだ。

平安後期の仏像の傑作といわれる本尊の“五大明王像”が五体揃って初めて東京で公開された他、歴史的価値の高い数々の書の展示も多い。

今回、展覧会のリーフレットに展示物の写真がほとんどなく、ここで引用させていただくことができないのだが、各時代の五大明王像の繊細な造りや迫力は、ゆっくりと観られてよかった。

安土桃山~江戸時代に制作された襖絵や障子絵などの障壁画も大覚寺は有名だそうで、これらを展示したコーナーは、沢山の美しい姿を見放題、撮影し放題となっていた。

[野兎図 江戸時代]

卯年生まれで、幼くして大覚寺に入った門跡を慰めるために描かれたと伝わるもの。

写実的かつ愛らしい。

静けさを感じる絵が多い中で、風雨の中の柳と燕の躍動感が眼を引いた。

そして、今回の目玉の1つ、狩野山楽の[牡丹図]

綺麗というか、眩しい。

少し早い花見をしてきた。

 

さて、今回の大覚寺展にはもう1つ話題の展示があった。

源満仲が作らせて、清和源氏(清和天皇の子孫の源氏)に代々継承されたという2振りの太刀。

義経が愛用したという[薄緑(膝丸)]は大覚寺が所蔵し、頼光の家臣・渡辺綱が一条戻橋で鬼を切ったとされ、後には頼朝が愛用したという[鬼切丸(髭切)]は、京都北野天満宮が所蔵している。

その2振りが並べて展示された。

私などはきれいだな、並べて観ると違うものだなと眺める程度の見方しかできていないのだが、ゲーム“刀剣乱舞”にも出ている2振りなので、刀好きの人とゲームから興味を持った人とで展示ケースの前には列ができていた。

さすがに撮影禁止なので、ポストカードを購入。

[重要文化財 太刀 銘□忠(名物 薄緑〈膝丸〉)]
罪人を使った試し切りで膝まで切り下げたので膝丸の名が付いた、って、少しゾッとしますな。

[重要文化財 太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸〈髭切〉)]

罪人を使った試し切りで髭まで切れた切れ味ということから髭切と名付けられた。

 

本館へ移動して、通常展示で現在観られる刀を観てきた。

[国宝 太刀 古備前友成]

平安時代に活躍した備前国(岡山県)の刀工・友成の代表的作。


[国宝 太刀 (小竜景光) 長船景光 ]

鎌倉時代末期の備前長船派の刀工・景光の傑作といわれる。

全体を収めた1枚がPhotoshopさんも手に負えないほどのピンボケに撮れてしまい、部分毎の写真を載せる。

刀身の手元に倶利迦羅龍の彫刻があり、そこから小竜と呼ばれている。


[重要美術品 打刀 井上真改]

井上真改は江戸時代の大坂鍛冶を代表する1人で、大坂新刀の創始者の1人である和泉守国貞(井上国貞)の二代目を継いだ後に改名した人なのだそうだ。

“重要美術品”というのは何だろうかと思ったら、重要文化財に継ぐ国外への流出を防ぐ為に認定された有形文化財とのこと。


家で少しお昼を早目に食べてバタバタと出てきて、博物館を出たら外が薄暗くなっている。

そういえば公式SNSで見たなあと、法隆寺宝物館にある“ホテルオークラ ガーデンテラス”で期間限定メニューを戴いた。

大覚寺展 期間限定メニュー“春花(スプリング)パフェ”

華やかな障壁画を思い起こさせるパフェは、少し早く春を感じる事ができて大変美味しゅうございました。

立春を目前にしてまだ寒風吹く上野公園なれど春遠からじ。