東京墨田区の両国にある刀剣博物館を初めて訪れた。
“刀剣博物館は日本刀を保存・公開し、日本刀文化の普及のため、日本美術刀剣保存協会の付属施設として昭和43年(1968年)に開館し、平成29年(2017年)に現在の両国に移転した”
のだと、公式サイトに書かれている。
だが、観たいもの(刀)は観たい。
現在開催されている、第29回特別重要刀剣等新指定展という展覧会に特別出品として展示されている刀を観たいと思ったことが訪れるきっかけだ。
“特別重要刀剣”というのは何だろうか、重要文化財というのとは違うのだろうか。
ザックリ言うと、国宝や重要文化財というのは国(文部科学大臣)が指定した有形文化財のことで、特別重要刀剣は民間としての公益財団法人・日本美術刀剣保存協会が評価して国の重要文化財たり得る価値があると判断した最高レベルの指定ということだ。
今回の展覧会は、その特別重要刀剣などに新たに指定された刀剣を展示したものということになる。
展示された刀剣の写真撮影は禁止されているが、特別出品された刀剣に撮影許可表示のあるものだけ撮影していいということだったので、ありがたく撮影させていただいてきた。
(撮影順)
[重要特別刀剣 太刀 銘 来国次]鎌倉時代末期来国次は、有名な正宗十哲の一人に数えられる刀工ということだ。
全体的に細身でシュッとした感じ。スパッと切れそう。(ド素人的感想)
[重要文化財 刀 無銘 貞宗(名物 二筋樋貞宗)](差裏)南北朝時代
例によって“刀剣乱舞”に出てくる刀で、最近加わったものだ。
“刀剣乱舞ONLINE”を作っている会社“ニトロプラス”の所蔵品ということで、ちょっとビックリした。
二筋樋(ふたすじひ)の由来は刀身に彫られた“樋(ひ)”という溝が2本入っているところから。
樋は、刀身の強度を低下させずに軽くするとか、見た目を格好よく見せる(スマートな感じに見える)とか、振った時の風切り音が出やすくなるなどの役割があるとのこと。
東京国立博物館にある、同じく貞宗の刀(亀甲貞宗)と較べるとドッシリとした印象。
[特別重要刀剣 刀 (金象嵌銘) 尻懸則長磨上之本阿(花押)(光室)
(附)本阿弥光常折紙] 鎌倉時代末期
尻懸(しっかけ)派という刀派を知らなかった。
大和国・奈良東大寺のお抱え鍛冶で僧兵に刀を打っていた歴史があって、東大寺の裏手の尻懸という地名が由来だそうだ。
本阿弥光室の金象嵌銘が入っている上に、本阿弥光常の折り紙付きの刀。
[特別重要刀剣 短刀 銘 良西] 鎌倉時代末期
筑前の古典派の始祖とされる刀工で、左文字派の元でもあるとのこと。
現存する刀はこれのみということで貴重なものらしい。
[重要刀装 拵 金梨子地桐紋蒔絵鞘小さ刀拵] 江戸時代中期
“短刀 銘 良西”の拵で、蒔絵の桐紋が美しかった。
[特別重要刀剣 太刀 銘 備州長船盛光 応永十二年八月日] 室町時代前期(1405年)
撮影に失敗していて、全体像を撮った写真に剣先まで入っていなかったという始末。
刃文が個性的で、刀全体の形というか眺めた時の出で立ちというか、観た時に『あ、綺麗だな』と思った。
撮影できた刀の他にも、様々な刀工の様々なタイプの沢山の美しい刀を観ることができて、満喫してきた。刀ってきれいだなあ。
建物のワンフロアが展示室になっていて想像していたよりも広くないのだけれど、刀だけを展示しているのでゆっくり観るには数が多過ぎなくて良かった。
歳を取ってきて思うのは、眼を使う作業での疲労を感じるのが早くなったことなのだ。
また、次の展示会の時には来てみたいと思う。
来たときには気付かなかったのだけれど、正面入口の前にこんなものがあった。
一瞬、古い流木だろうかと思ったのだが、説明書きを読むと“たたら製鉄”によってできあがった“鉧(けら)”というものだそうだ。
砂鉄と木炭を交互に投入して3昼夜燃焼させて出来上がった2.5トンの鉄の塊の鉧を、破砕させて中心の方に出来た“玉鋼” など数種類の鉄を取り出して現在も作刀に使っている。
これは、出来上がって使用できる鉄を取った後の鉧ということなのだろうな。赤く見えるのは鉄が錆びた色だろうか。
博物館の屋上から眺めた隣の旧安田庭園
天候の良い日に訪れてみたいと思う。薄曇りで少しでも乾くだろうかと洗濯物を外に出して出かけてきたので、JR両国駅で冷やしかき揚げ蕎麦を遅い昼食に食べて、急いで帰路に就いた。
JR東日本の駅蕎麦“いろり庵きらく”は、立ち食いではなくて座って食べられるようになっているのがとても嬉しい。























1 件のコメント:
こんばんは。
久しぶりのコメントでおたおたしています。
刀剣に趣味があるとは驚きました。
たしかに刀は美しいです。
美しいというより魅せられているのでしょうね。
私は剣豪小説が好きで、やたらと人を斬る男に
魅力を感じて文庫5冊夢中になって読みました。
北方謙三の「日向景一郎シリーズ」です。
それにしても遠くまで出かけて刀剣を観るという
趣味もありですね。なんだか羨ましいです。
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